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雨樋の計算ツール|屋根面積から軒樋・竪樋サイズ(60・75)と落とし口の数を自動選定(パナソニック・積水対応)

雨樋の計算は、屋根の水平投影面積×降雨強度÷3,600で雨水の量を出し、排水能力表で雨樋の落とし口の数と雨樋のサイズ・竪樋のサイズを決めます。計算例・安全係数・勾配・測り方と、パナソニック・積水対応の雨樋の計算ツールで解説します。

1地域(降雨強度)

パナソニックの地域別降雨強度(100・120・140・160mm/h の4区分)を使います。

設計図や自治体の指定があるときは、その値を入れてください。

2屋根面積・勾配(軒樋1本ごと)

実際の屋根の面積です。勾配の伸び率で割って、水平投影面積に直して計算します。

伏図(真上から見た図)での面積です。メーカーの表はこの面積で書かれています。

切妻屋根なら軒が2本なので2行、寄棟なら4行のように、軒樋1本(1つながりの軒)ごとに、その軒樋へ流れる屋根の面積を入れます。屋根面積は「屋根材の数量計算」でも出せます。

3軒樋の水勾配

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① 屋根に降る雨 降雨強度を選ぶ ② 軒樋で受けて落とし口へ 軒樋のサイズ ③ 竪樋で下へ 本数を計算

雨の強さは選んだ地域の降雨強度で変わります。計算すると、選んだ軒樋と落とし口の数で軒樋の水位が変わり、足りないときは軒樋からあふれます。

下の組み合わせを押すと、その軒樋と落とし口の数でアニメーションが変わります。落とし口を減らすと、あふれる様子も見られます。

  1. 1. 雨水の量 屋根の水平投影面積(勾配なりの面積 ÷ 伸び率)に降雨強度を掛けて、1秒あたりの雨水の量を出します。
  2. 2. 軒樋のサイズ メーカーが公開している「落とし口1か所あたりの屋根投影面積」と比べて、足りる軒樋と竪樋の組み合わせを選びます。
  3. 3. 落とし口の数 屋根の面積 ÷ 1か所が受け持てる面積 の切り上げで、竪樋(落とし口)が何か所要るかを出します。
目次

雨樋の計算は、屋根の水平投影面積×降雨強度÷3,600で雨水の量を出し、排水能力表で雨樋の落とし口の数と雨樋のサイズ・竪樋のサイズを決める方法です。屋根の上に壁があるときは、その壁の面積の半分を屋根の面積に足して雨樋の計算をします。この記事では、雨樋の計算の式と計算例、パナソニックの雨樋の計算ツールの使い方が分かります。降雨強度・水勾配・公式、雨樋のサイズと竪樋のサイズの選び方・測り方も扱います。新築や交換工事で雨樋のサイズを選ぶ工務店・板金業者・設計者と、自宅の竪樋のサイズを確かめたい方に向けた内容です。

このページの雨樋の計算ツールは、施工管理システムを開発する SITE BOARD(サイトボード)の無料ツールです。パナソニック・積水化学(エスロン)の公開値で雨樋の計算をします。地域と屋根面積を入れると、雨樋の落とし口の数ごとに、足りる雨樋のサイズと竪樋のサイズが出ます。パナソニックの雨樋の計算結果と積水化学の結果を、同じ条件で比べられます。

雨樋の計算の基本

雨樋の計算は「屋根の面積を水平投影面積に直す → 雨水の量を出す → 排水能力表で雨樋の落とし口の数と竪樋のサイズを決める」の3段です。排水能力表は水平投影面積で書かれているので、雨樋の計算では最初の面積の直し方がいちばん大事です。

雨樋の計算に使う雨水の量の式

雨樋の計算では、屋根の水平投影面積(真上から見た面積)に降雨強度を掛け、3,600で割って1秒あたりの雨水の量を出します。

水平投影面積 = 勾配なりの屋根面積 ÷ 伸び率 伸び率 = √(1 +(勾配の寸 ÷ 10)²) 雨樋の計算に使う面積 = 水平投影面積 + 屋根の上の壁の面積 × 0.5 雨水の量(L/秒)= 雨樋の計算に使う面積(㎡)× 降雨強度(mm/h)÷ 3,600

1㎡に1mmの雨が降ると1Lになるので、面積 × 降雨強度 が1時間あたりのLです。壁の面積の半分を足すのは、横なぐりの雨が壁に当たって屋根に流れ落ちる分を見込むためです。積水化学の設計基準や国土交通省の建築設計基準の資料で示されている考え方です(どの壁を足すかは「よくある質問」で説明します)。パナソニックの雨樋の計算でも積水化学の雨樋の計算でも、この雨水の量の出し方は同じです。

たとえば勾配なり60㎡・5寸勾配の屋根を、東京都(120mm/h)で計算すると、伸び率は1.118、水平投影面積は 60 ÷ 1.118 = 53.67㎡、雨水の量は 53.67 × 120 ÷ 3,600 = 約1.79L/秒(1分あたり約107.3L)です。

雨樋の計算で使う水平投影面積への直し方

勾配なりの屋根面積(屋根材の面に沿った面積)は、伸び率で割ると水平投影面積になります。伏図から出した面積はもともと水平投影面積なので、そのまま雨樋の計算に使います。

勾配 伸び率 勾配なり100㎡の水平投影面積(雨樋の計算に使う面積)
2寸 約1.020 約98.1㎡
3寸 約1.044 約95.8㎡
4寸 約1.077 約92.8㎡
5寸 約1.118 約89.4㎡
6寸 約1.166 約85.7㎡
7寸 約1.221 約81.9㎡
8寸 約1.281 約78.1㎡
9寸 約1.345 約74.3㎡
10寸 約1.414 約70.7㎡

勾配なり100㎡以外のときは、面積を伸び率で割ってから雨樋の計算に進んでください(例:4寸勾配で勾配なり50㎡なら 50÷1.077≒46.4㎡)。

雨樋の計算例:切妻屋根の住宅(東京都120mm/h)

切妻屋根の片側(軒樋1本分)、勾配なり60㎡・5寸勾配で、パナソニックの雨樋の計算をした例です。

段 雨樋の計算の式 パナソニックの雨樋の計算結果
1. 勾配なりの面積 屋根伏図・屋根材の数量から 60㎡
2. 伸び率 √(1+(5÷10)²) 約1.118
3. 水平投影面積 60÷1.118 約53.7㎡
4. 屋根の上の壁を加算 下屋ではないので0(壁10㎡がある屋根なら+5㎡) 約53.7㎡
5. 雨水の量 53.7×120÷3,600 約1.79L/秒
6. 雨樋の落とし口の数 PGR60×竪樋60の早見表の値(120mm/h・5/1000)は53.7㎡以上なので、53.7÷その値は1以下 1か所
7. 雨樋のサイズ(軒樋)と竪樋のサイズ 足りるいちばん小さい組み合わせ 1か所:グランスケア PGR60×竪樋のサイズ60/2か所・3か所:シビルスケア PC50×竪樋PC30・S30・60・75

出典: SITE BOARD 編集部 調べ(2026年10月、本文の式とパナソニックの公開値で計算)

雨樋の落とし口の数を2か所にすると、1か所が受け持つ面積は53.7÷2≒26.9㎡、3か所なら約17.9㎡です。この雨樋の計算結果から、PC50×竪樋60の値(120mm/h・5/1000)は26.9㎡以上・53.7㎡未満と分かります。1か所ではPC50は使えませんが、2か所なら26.9㎡に収まり、PGR60より小さい雨樋のサイズで足ります。各組み合わせの面積は、下の早見表とパナソニックの排水能力表で確かめてください。

反対側の屋根面も同じ面積なら、同じ雨樋の計算結果を2本分使います。このパナソニックの雨樋の計算例から、雨樋の落とし口の数を増やすと雨樋のサイズを小さくできることが分かります。

パナソニックの雨樋の計算ツールはどう使う?(積水化学にも対応)

雨樋の計算ツールに地域・屋根面積・勾配を入れると、雨水の量(L/秒)が出ます。あわせてメーカーごとに、雨樋の落とし口の数を何か所にすれば、どの軒樋と竪樋のサイズで足りるかが出ます。組み合わせを押すとアニメーションの軒樋の水位が変わり、雨樋のサイズが足りないと軒樋からあふれます。

1. 地域(降雨強度)を選ぶ

都道府県を選ぶと、パナソニックが公開している地域別降雨強度(100・120・140・160mm/h)で雨樋の計算をします。設計図や自治体の指定があるときは「降雨強度を入れる」で数字を入れてください。

2. 屋根面積と勾配を、軒樋1本ごとに入れる

1本の軒樋に流れ込む屋根の面積を入れます。切妻屋根なら2行、寄棟屋根なら4行です(12行まで)。勾配なりの面積なら勾配も入れると、雨樋の計算ツールが水平投影面積に直します。伏図の面積なら「水平投影面積」を選べば勾配は要りません。下屋の上の外壁は、その壁の面積も入れます。

面積が分からないときは屋根材の数量計算で出すか、「縦×横で入れる」で、横に軒の長さ、縦に軒先から棟までの長さを入れます。下屋の上の壁も高さと幅で入れられます。

3. 軒樋の水勾配を選んで雨樋の計算をする

標準の納まりなら「水勾配をとる(標準)」、ほとんど勾配をつけないなら「水勾配がほぼ無い」を選び、「計算する」を押します。雨樋の計算ツールは、この選択に合わせて各メーカーの排水能力表の水勾配の条件を使い分けます。

パナソニックの雨樋の計算のポイント

パナソニックの雨樋の計算では、パナソニックの地域別降雨強度と、水勾配5/1000・1/1000に分かれた排水能力表を使います。この排水能力表は軒樋と竪樋のうち小さい方の能力で書かれています。そのため、同じ軒樋でも組み合わせる竪樋のサイズで受け持てる面積が変わります。積水化学(エスロン)の表は水勾配1/500・1/1000で分かれています。パナソニックの雨樋の計算結果と比べるときは、水勾配の条件の違いに気をつけてください。雨樋のサイズを小さくしたいときは、雨樋の落とし口の数を増やした場合と、竪樋のサイズを上げた場合を比べます。

地域の降雨強度は何mm/hを使う?

雨樋の計算に使う降雨強度は、設計図や自治体の指定値があればその値を、無ければパナソニックの地域別降雨強度(100・120・140・160mm/h)を使います。パナソニックの地域別降雨強度は、気象庁の「日本の気候表」の10分間降雨量をもとにした値です。5〜6年に1度程度の特別な豪雨を除き、1時間あたりに換算したものとされています。

降雨強度都道府県
160mm/h三重県、和歌山県、高知県、鹿児島県、沖縄県
140mm/h茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、長野県、静岡県、愛媛県、福岡県、佐賀県、長崎県、宮崎県
120mm/h青森県、岩手県、宮城県、秋田県、福島県、東京都、神奈川県、富山県、石川県、福井県、山梨県、岐阜県、愛知県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、熊本県、大分県
100mm/h北海道、山形県、新潟県

パナソニックは、排水計算の標準として全地域160mm/hでの計算も示しています。積水化学は住宅用の設計基準で100mm/hを採用し、地域の値は気象庁や自治体のホームページで確かめるよう案内しています。どの値で設計するかは、設計図・設計監理者の指定を優先してください。出典:パナソニック 雨とい 排水能力表パナソニック 大型雨とい 軒とい排水能力表(2026年9月15日確認)

雨樋の計算に使う降雨強度の調べ方(気象庁・自治体の指定値)

設計図や自治体の指定値があるときは、その値を優先して雨樋の計算に使います。地域の降雨量は気象庁の「過去の気象データ検索」で確かめられます。地点・年月日・データの種類を選ぶと、1時間ごとの降水量などを見られるページです。自治体の指定値は、その自治体の下水道や雨水排水の技術基準、担当の部署で確かめてください。

ゲリラ豪雨に備えて降雨強度を上げるべき?

局地的な豪雨に備えるなら、降雨強度を1段上の値(例:120→140mm/h)で雨樋の計算をするか、雨樋の落とし口の数を1か所増やします。上の雨樋の計算例の53.7㎡なら、120mm/hで約1.79L/秒、140mm/hで約2.09L/秒(53.7×140÷3,600)です。地域別降雨強度は特別な豪雨を除いた値です。落ち葉の多い家や谷の集まる軒ほど、雨樋のサイズに余裕をとる意味があります。

雨樋のサイズはどう選ぶ?

雨樋のサイズは、落とし口1か所が受け持つ面積が排水能力表の面積以下になる、軒樋と竪樋のサイズの組み合わせから選びます。足りる組み合わせのうち、いちばん小さいものが雨樋のサイズの目安です。

雨樋のサイズを決める排水能力表の見方

排水能力表は、軒樋と竪樋のサイズの組み合わせごとに「落とし口1か所あたりに対応できる屋根投影面積」を示した表です。値は降雨強度と水勾配の条件ごとに分かれています。自分の地域の降雨強度の列で、落とし口1か所が受け持つ面積以上の値を探すと、雨樋のサイズと竪樋のサイズが決まります。

水勾配をとると流れが速くなり、同じ雨樋のサイズでも多くの雨を流せます。表はパナソニックが水勾配5/1000と1/1000、積水化学が1/500と1/1000で分かれています。メーカーによって雨樋の計算の条件の区分が違います。

メーカー別 雨樋のサイズと落とし口1か所あたりの屋根投影面積 早見表

この雨樋の計算ツールで使っている公開値です(単位は㎡、「以下」の面積)。「—」は公開値が無い条件です。パナソニックの雨樋の計算用の値と積水化学の値で、同じ雨樋のサイズ・竪樋のサイズの組み合わせが受け持てる面積を見比べられます。

パナソニック

軒樋竪樋 160mm/h 140mm/h 120mm/h 100mm/h
シビルスケア PC50 PC30・S30・60・75 26 (1/1000:12) 30 (1/1000:13) 35 (1/1000:15) 42 (1/1000:19)
アイアン丸 105 たてとい60・75 28 32 37 45
パラスケア U105 PC30・S30・60 34 (1/1000:15) 39 (1/1000:17) 45 (1/1000:20) 54 (1/1000:24)
サーフェスケア FS-Ⅰ型 PC30・S30・60 — (1/1000:28) — (1/1000:32) — (1/1000:38) — (1/1000:45)
ジェイスケア PJ70 60 38 (1/1000:20) 44 (1/1000:23) 51 (1/1000:27) 62 (1/1000:32)
グランスケア PGR60 60 41 (1/1000:20) 47 (1/1000:23) 55 (1/1000:27) 66 (1/1000:32)
アイアン丸 120 たてとい75・90 42 48 56 68
シビルスケア PC77 60 43 (1/1000:29) 49 (1/1000:34) 58 (1/1000:39) 69 (1/1000:47)
グランスケア PGR60 PC30・S30 45 (1/1000:20) 51 (1/1000:23) 60 (1/1000:27) 72 (1/1000:32)
ジェイスケア PJ70 PC30・75 46 (1/1000:20) 52 (1/1000:23) 61 (1/1000:27) 73 (1/1000:32)
ファインスケア NF-Ⅰ型 PC30・S30・60・VP/VU50・65・75 — (1/1000:31) — (1/1000:36) — (1/1000:42) — (1/1000:50)
KAKU RK85 PC30・S30・60・VP/VU50・65・75 — (1/1000:34) — (1/1000:38) — (1/1000:45) — (1/1000:54)
サーフェスケア FS-Ⅱ型 60 — (1/1000:47) — (1/1000:53) — (1/1000:62) — (1/1000:75)
シビルスケア PC77 75 66 (1/1000:29) 75 (1/1000:34) 88 (1/1000:39) 106 (1/1000:47)
サーフェスケア FS-Ⅱ型 75 74 (1/1000:47) 84 (1/1000:53) 98 (1/1000:62) 118 (1/1000:75)
大型エアロアイアン 前高130WIDE 75 74 85 99 119
サーフェスケア FS-Ⅱ型 VP・VU100 105 (1/1000:47) 120 (1/1000:53) 140 (1/1000:62) 168 (1/1000:75)
大型エアロアイアン 前高130WIDE 90 106 121 141 170
大型エアロアイアン 前高130WIDE VP・VU100 123 141 165 198
エアロアイアン 前高165WIDE VP・VU65 72 82 96 115
エアロアイアン 前高165WIDE 75 85 97 114 136
エアロアイアン 前高165WIDE VP・VU75 94 108 126 151
エアロアイアン 前高165WIDE Chic Line 89 114 131 153 183
エアロアイアン 前高165WIDE 90 121 138 162 194
エアロアイアン 前高165WIDE VP・VU100 162 185 216 259
エアロアイアン 前高165WIDE Chic Line 114 189 216 252 302
エアロアイアン 前高165WIDE VP・VU125 252 288 336 403
エアロアイアン 前高200WIDE VP・VU75 105 120 141 169
エアロアイアン 前高200WIDE Chic Line 89 128 146 171 205
エアロアイアン 前高200WIDE 90 137 156 183 219
エアロアイアン 前高200WIDE VP・VU100 180 205 240 288
エアロアイアン 前高200WIDE Chic Line 114 211 241 282 338
エアロアイアン 前高200WIDE VP・VU125 283 324 378 453
エアロアイアン 前高200WIDE VP・VU150 387 442 516 619
エアロアイアン 前高200WIDE VP・VU200 504 576 672 806
大型エアロアイアン 前高130WIDE Chic Line 89(高排水) 123 141 165 198
エアロアイアン 前高165WIDE Chic Line 89(高排水) 229 262 306 367
エアロアイアン 前高165WIDE Chic Line 114(高排水) 263 300 351 421
エアロアイアン 前高200WIDE Chic Line 89(高排水) 256 293 342 410
エアロアイアン 前高200WIDE Chic Line 114(高排水) 423 483 564 676

左の数字は水勾配5/1000、(1/1000:)は水勾配1/1000の値です。5/1000の値が「—」の組み合わせは、このツールでは1/1000の値で計算します。エアロアイアン 前高165WIDE・200WIDE と「(高排水)」の組み合わせは、大型雨といの資料で水勾配5/1000の値だけが公開されているため、「水勾配がほぼ無い」を選んだときは候補に出しません。「(高排水)」は Chic Line 高排水システムの値で、この能力を得るには施工上の制約があります(パナソニックの別冊「大型たてとい Chic Line」を確認してください)。出典:パナソニック 雨とい 排水能力表パナソニック 大型雨とい 軒とい排水能力表

積水化学(エスロン雨とい)

軒樋竪樋水勾配1/500水勾配1/1000
丸トップ 丸105 UT60・UT75 30 —
ライナートップ X70U Y60H・UT60 34 —
新・丸トップ RV105 Y60H・UT60・UT75 38 —
丸トップ 丸120 UT75 44 —
アーバントップ Σ90 URT60BL・Y60H・UT60・UT75・VU/VP75 50 —
アートフェイス T120 URT60BL・UT60 64 64
アートフェイス H120 URT60BL・UT60 64 55
超芯レボル URT60BL・Y60H・UT60 69 48
ユニシェイプ UST140 URT60BL・UT60 71 67
アートフェイス H160 URT60BL・UT60 71 71
アートフェイス VM120 URT60BL・UT60 72 52
アートフェイス T160 URT60BL・UT60 73 73
アートフェイス VM120 Y60H 74 52
アートフェイス T120 Y60H 77 66
アートフェイス H120 Y60H・VU/VP75 77 55
ユニシェイプ UST140 Y60H 85 67
アートフェイス H160 Y60H 85 73
アートフェイス T160 Y60H 88 88
アートフェイス T120 VU/VP75 93 66
ユニシェイプ UST140 VU/VP75 95 67
丸トップ 丸150 UT90 96 —

降雨強度100mm/hの値です。ほかの降雨強度では、100 ÷ 降雨強度 を掛けて切り捨てます(160mm/hなら0.625倍)。出典:積水化学工業 エスロン雨とい 設計基準(住宅用)(2026年9月15日確認)

積水化学(エスロン雨とい 大型用 超芯)

工場・倉庫などの大きな屋根に使う大型角とい(超芯V・超芯P)です。設計基準(大型用)の組み合わせ表は、降雨強度180mm/h・水勾配1/300の条件で書かれています。

軒樋竪樋水勾配1/300水勾配1/1000(計算)
超芯V200 VU75 85 53
超芯V200 VU100 97 53
超芯V200 VP75 73 53
超芯V200 VP100 97 53
超芯V200 UT75 63 53
超芯V200 UT90 97 53
超芯V300 VU75 98 98
超芯V300 VU100 164 109
超芯V300 VU125 199 109
超芯V300 VU75(高排水) 199 109
超芯V300 VP75 85 85
超芯V300 VP100 143 109
超芯V300 VP125 199 109
超芯V300 VP75(高排水) 199 109
超芯V300 UT75 73 73
超芯V300 UT90 112 109
超芯V500 VU75 106 106
超芯V500 VU100 176 176
超芯V500 VU125 265 198
超芯V500 VU150 362 198
超芯V500 VU75(高排水) 362 198
超芯V500 VP75 91 91
超芯V500 VP100 154 154
超芯V500 VP125 241 198
超芯V500 VP150 329 198
超芯V500 VP75(高排水) 362 198
超芯V500 VP100(高排水) 362 198
超芯V500 UT75 79 79
超芯V500 UT90 121 121
超芯P150 VU75 85 54
超芯P150 VU100 100 54
超芯P150 VP75 73 54
超芯P150 VP100 100 54
超芯P150 UT75(※) 63 54
超芯P150 UT90 97 54
超芯P250 VU75 98 98
超芯P250 VU100 164 114
超芯P250 VU125 208 114
超芯P250 VU75(高排水) 208 114
超芯P250 VP75 85 85
超芯P250 VP100 143 114
超芯P250 VP125 208 114
超芯P250 VP75(高排水) 208 114
超芯P250 UT75(※) 73 73
超芯P250 UT90 112 112
超芯P300 VU75 110 110
超芯P300 VU100 183 151
超芯P300 VU125 275 151
超芯P300 VU75(高排水) 277 151
超芯P300 VP75 95 95
超芯P300 VP100 160 151
超芯P300 VP125 251 151
超芯P300 VP75(高排水) 277 151
超芯P300 UT75 82 82
超芯P300 UT90 126 126
超芯P500 VU75 110 110
超芯P500 VU100 183 183
超芯P500 VU125 275 219
超芯P500 VU150 380 219
超芯P500 VU75(高排水) 401 219
超芯P500 VP75 95 95
超芯P500 VP100 160 160
超芯P500 VP125 250 219
超芯P500 VP150 342 219
超芯P500 VP75(高排水) 366 219
超芯P500 VP100(高排水) 401 219
超芯P500 UT75 82 82
超芯P500 UT90 126 126

降雨強度180mm/hの値です。ほかの降雨強度では、180 ÷ 降雨強度 を掛けて切り捨てます(120mm/hなら1.5倍)。水勾配1/1000の列は、同じ資料の「排水能力計算基礎資料」に載っている水勾配1/1000の軒樋の流速を、資料の式(軒樋の排水能力 = 排水断面積 × 流速 ÷ 1.5)に当てはめ、表の排水量(竪樋の能力は水勾配で変わらないため、その上限として使います)と比べて小さい方から出した値です。表の値より大きくはなりません。

  • ※ 超芯P150 × UT75:資料の印字は93㎡ですが、同じ行の排水量0.00317m³/秒からは63㎡のため、63㎡で計算しています。
  • ※ 超芯P250 × UT75:資料では「VU75」と印字された2つ目の行です。排水量0.00367m³/秒がUT75の計算と一致するため、UT75としています。

出典:積水化学工業 エスロン雨とい 設計基準(大型用)(2026年9月15日確認)

雨樋の落とし口の数は何か所必要?

雨樋の落とし口の数は、雨樋の計算に使う屋根の面積を、落とし口1か所が受け持てる面積で割って切り上げた数です。

雨樋の落とし口の数 = 雨樋の計算に使う面積 ÷ 落とし口1か所あたりの屋根投影面積(切り上げ)

先ほどの例(計算に使う面積 53.67㎡・120mm/h・水勾配をとる)で、パナソニックの組み合わせから足りるいちばん小さいものを選ぶと、次のとおりです。

  • 落とし口1か所(1か所 53.7㎡):グランスケア PGR60 × 竪樋 60(120mm/h で1か所 55㎡まで)
  • 落とし口2か所(1か所 26.8㎡):シビルスケア PC50 × 竪樋 PC30・S30・60・75(120mm/h で1か所 35㎡まで)
  • 落とし口3か所(1か所 17.9㎡):シビルスケア PC50 × 竪樋 PC30・S30・60・75(120mm/h で1か所 35㎡まで)

雨樋の落とし口の数と配置・間隔

雨樋の落とし口の数を増やすと小さい雨樋のサイズ・竪樋のサイズで足りますが、竪樋の本数と手間が増えます。2か所以上にするときは、それぞれが受け持つ面積がそろうように配置してください。谷の水が集まる位置や、竪樋を下ろせる外壁の位置も配置を決める条件です。落とし口の間隔は、軒樋の伸び縮みへの対策としても製品ごとに上限があります(例:積水化学は製品により「落とし口の間16m以下」など)。パナソニックの製品を使うときも、その製品の施工説明書に書かれた間隔に従ってください。

軒樋の水勾配は1mあたり何mm?

メーカーの排水能力表の条件をmm/mに直すと、5/1000は1mあたり5mm、1/500は2mm、1/1000は1mmです。軒の長さに1mあたりの値を掛けると、軒樋の両端の高低差が出ます。

勾配の目安(メーカー表の5/1000・1/500をmm/mに直すと何mmか)

雨樋の計算で使うメーカー表の条件 1mあたり 軒10mでの高低差
5/1000(パナソニックの雨樋の計算) 5mm 50mm
1/500(積水化学の雨樋の計算) 2mm 20mm
1/1000(両社の雨樋の計算) 1mm 10mm

雨樋の計算ツールで「水勾配をとる(標準)」を選ぶと、パナソニックは5/1000・積水化学は1/500の表を使います。「水勾配がほぼ無い」を選ぶと、両社の1/1000の表で結果を出します。

施工で取る勾配の目安と、計算の条件との違い

排水能力表の水勾配は、表の値を出したときの条件です。施工で取る勾配はメーカーの施工説明書に示されていて、パナソニックのシビルスケアPC50の施工説明書では水勾配1/1000〜5/1000(1mあたり1〜5mm)です。雨樋の計算は表の条件、施工は説明書の値と分けて考えます。

水糸で高低差を出す手順は次のとおりです。

  1. 軒樋の両端の位置に、受け金具の基準の高さの印を付ける。
  2. 両端の印のあいだに水糸を張り、水平器で水平にする。
  3. 軒の長さ×1mあたりの勾配で高低差を出し、落とし口側の印をその分だけ下げる。
  4. 下げた印に水糸を張り直し、その線に沿って受け金具を取り付ける。

よくあるミスは次の2つです。

  • 勾配不足:途中の受け金具が水糸より上がり、そこに水がたまる。
  • 逆勾配:落とし口の位置を変えたのに勾配を直さず、端へ水が流れてあふれる。

高低差の計算例(軒10m×5mm/m=50mm)

  • 落とし口を軒の端にした場合:10m×5mm/m=50mm。反対の端より落とし口側を50mm下げます。
  • 落とし口を軒の中央にした場合:両側5mずつに振り分けるので、5m×5mm/m=25mm。両端より中央を25mm下げます。

長い軒・落とし口の位置で気をつけること

軒が長いほど高低差が大きくなり、端では軒先との間が空いて見た目や雨の受け方に影響します。落とし口を中央に置いたり、雨樋の落とし口の数を増やしたりすると、高低差が小さくなります。1か所が受け持つ面積も減るので、雨樋の計算で選ぶ雨樋のサイズも小さくできることがあります。

クッターの公式・トリチェリーの公式とは?

クッターの公式は軒樋の中を流れる水の速さと流量を、トリチェリーの公式は落とし口から竪樋へ落ちる水の量を求める式です。メーカー表に無い樋や条件で雨樋の計算をするときに使います。

軒樋の流量(クッターの公式:断面積×流速)

軒樋が流せる量Qは「水が流れる断面積A × 流速V」で、流速Vをクッターの公式で求めます。

Q(㎥/秒)= A × V V = (23 + 1/n + 0.00155/I) ÷ {1 + (23 + 0.00155/I) × n ÷ √R} × √(R × I)

  • R:径深(m)。水の断面積A ÷ 水に接する樋の内周の長さ(潤辺)
  • I:水勾配。5/1000なら0.005、1/500なら0.002
  • n:粗度係数(樋の内面の流れにくさ)。材質ごとの見当は下の表のとおりで、雨樋の計算に使う値は設計資料で確かめます
雨樋の材質 雨樋の計算に使う粗度係数nの見当
硬質塩化ビニル 0.010前後(使う例が多い値)
板金(ガルバリウム鋼板・銅) 水理公式集(土木学会)などの設計資料の粗度係数の表で確かめる

径深が大きいほど、勾配が急なほど、内面がなめらかなほど速く流れます。公式を使った雨樋の計算の仮の例として、内径100mmの半円の樋が縁まで水で満たされた場合を計算します(メーカー製品の能力ではありません)。

項目 雨樋の計算 結果
断面積A 3.14×0.05²÷2 約0.00393㎡
潤辺 3.14×0.05 約0.157m
径深R 0.00393÷0.157 約0.025m
流速V n=0.010、I=0.005をクッターの公式に入れる 約0.56m/秒
流量Q 0.00393×0.56 約0.0022㎥/秒(約2.2L/秒)

出典: SITE BOARD 編集部 調べ(2026年10月、本文のクッターの公式で計算)

約2.2L/秒は、切妻屋根の雨樋の計算例の雨水の量(約1.79L/秒)より大きく見えます。ただし、下で説明する安全係数1.5を見込むと、この仮の樋では1か所の落とし口では足りません。実際の軒樋は形も縁までの深さも違うので、既製品の雨樋のサイズはメーカー表で確かめます。

竪樋のサイズ別の流量(トリチェリーの公式)

落とし口から流れ込む量は、落とし口の断面積と、その上にたまる水の深さで決まります。

Q = c × a × √(2gh)

aは落とし口の断面積、hは落とし口の上の水深、gは重力加速度(9.8m/秒²)、cは流量係数です。流量係数cは、落とし口の縁で流れが縮むため、理論の量に対して実際に流れる割合を表す1より小さい値です。縁の鋭い穴では0.6前後とされ、雨樋の計算でも0.6を使う例が多い値です(出典は下の安全係数の節)。

竪樋のサイズ60と75でどれくらい流せるかを、c=0.6で計算した例です。内径は計算のための仮の値です。

竪樋のサイズ(呼び) 仮の内径 水深h 竪樋のサイズ別の流量Q
60 55mm 30mm 約1.09L/秒
60 55mm 50mm 約1.41L/秒
75 70mm 30mm 約1.77L/秒
75 70mm 50mm 約2.29L/秒

出典: SITE BOARD 編集部 調べ(2026年10月、本文のトリチェリーの公式で計算。c=0.6、g=9.8m/秒²)

例として竪樋のサイズ75・水深50mmは、0.6×(3.14×0.035²)×√(2×9.8×0.05)≒0.6×0.00385×0.99≒0.00229㎥/秒です。竪樋のサイズを60から75に上げると、断面積の比で約1.6倍流せます。それでも水深30mmでは1.79L/秒に届きません。軒樋の水深が浅いと、竪樋のサイズを75にしても流量の伸びは限られます。雨樋のサイズと竪樋のサイズは組み合わせで考えます。

公式で計算するときの安全係数(1.5)と流量係数(0.6)

公式で出した軒樋の流量は、雨水の量に安全係数1.5を掛けた量と比べます。1.5は、落ち葉などの詰まり・水面の波立ち・縁まで満水にしないための余裕です。この考え方は、積水化学「雨に対する設計のポイント」やデンカアステックの雨とい施工説明書などの設計資料に示されています。流量係数0.6は、竪樋の流量を出すトリチェリーの公式の中で掛けます。

  • 軒樋(クッターの公式):公式の流量 ÷ 1.5 が雨水の量以上かを確かめる
  • 竪樋のサイズ(トリチェリーの公式):Q=0.6×a×√(2gh) で出した量を雨水の量と比べる

内径100mmの仮の樋なら、2.2L/秒÷1.5≒1.47L/秒で、雨水の量1.79L/秒より小さくなります。この樋では雨樋の落とし口の数が1か所では足りず、2か所に分けるか大きい雨樋のサイズを選びます。

メーカー表と公式の使い分け

メーカー表は実験値をもとにした値なので、既製品の雨樋のサイズを選ぶなら表を優先します。公式による雨樋の計算は、特注の樋・板金の樋や、表に無い条件(降雨強度・勾配)で流せる量の見当をつけるときに使います。

板金の角樋で雨樋の計算をした仮の例です。幅120mm・深さ90mm、水深は縁から10mm下の80mm、水勾配5/1000、nは仮に0.012とします(実際のnは設計資料で確かめます)。

項目 雨樋の計算 結果
断面積A 0.12×0.08 0.0096㎡
潤辺 0.12+0.08×2 0.28m
径深R 0.0096÷0.28 約0.0343m
流速V n=0.012、I=0.005をクッターの公式に入れる 約0.56m/秒
流量Q 0.0096×0.556 約5.3L/秒
安全係数で割る 5.3÷1.5 約3.6L/秒

出典: SITE BOARD 編集部 調べ(2026年10月、本文のクッターの公式で計算。寸法とnは仮の値)

約3.6L/秒は雨樋の計算例の1.79L/秒を上回るので、この角樋なら軒樋の側は足ります。竪樋のサイズはトリチェリーの公式で別に確かめます。

谷樋やバルコニーの排水はどう足す?

谷樋は、谷に集まる両側の屋根の水平投影面積を、その谷の水を受ける落とし口の受け持ち面積に足します。バルコニーは、床の排水を軒樋や竪樋に流すなら床面積を足し、ドレンから別の竪樋で流すなら別系統として雨樋の計算をします。

谷樋がある屋根の雨樋の計算

谷は2つの屋根面の水が1か所に集まるので、谷の出口に近い落とし口は受け持つ面積が大きくなります。谷へ流れる両側の屋根をそれぞれ水平投影面積に直して足し、その落とし口の受け持ち面積に加えます。そのうえで、排水能力表で雨樋のサイズと竪樋のサイズを選びます。雨樋の計算ツールでは、谷を受ける軒樋の行にその面積を足して入れてください。

バルコニー・屋上

バルコニーや屋上の床に降る雨も、床の水平投影面積×降雨強度で同じように雨水の量を出せます。床の水を竪樋へつなぐときは、その竪樋が受け持つ面積に床面積を足して竪樋のサイズを確かめます。ドレンと雨水管で別に流すときは、下の陸屋根の考え方で計算します。

陸屋根やルーフドレンの雨水管はどう計算する?

陸屋根も、ルーフドレン1か所が受け持つ面積×降雨強度で雨水の量を求める考え方は、雨樋の計算と同じです。

  • 管径は、雨水立て管の選定表(降雨強度100mm/hを基準にした許容屋根面積)を使います。選定表の出典は空気調和・衛生工学会規格 SHASE-S 206「給排水衛生設備規準・同解説」の雨水立て管の管径表です。
  • 地域の降雨強度が100mm/hでないときは、受け持ち面積に「降雨強度÷100」を掛けて補正してから表を引きます。
  • この雨樋の計算ツールの対象は、軒樋のある勾配屋根です。陸屋根のルーフドレンや雨水立て管の管径は、設計図・設備の基準で決めてください。

ルーフドレンの管径の計算例(120mm/h・屋上200㎡・パラペット壁20㎡)

  1. 受け持ち面積を出す:200+20×0.5=210㎡(雨水の量は210×120÷3,600=7.0L/秒)。
  2. 降雨強度で補正する:210×120÷100=252㎡。
  3. 管径表で選ぶ:100mm/h基準の管径表で、許容屋根面積が252㎡以上の最小の呼び径を選びます。この例では100A(100mm)です。

呼び径と塩ビ管(VP・VU)の外径の対応は次のとおりです。

呼び径 外径(VP・VU)
50 60mm
65 76mm
75 89mm
100 114mm
125 140mm

出典: JIS K 6741(硬質ポリ塩化ビニル管)の外径

雨樋の標準サイズは?(軒樋と竪樋)

戸建て住宅の竪樋のサイズは丸型の呼び60・75が多く、軒樋のサイズは半円型・角型ごとにメーカーが寸法を決めています。雨樋のサイズは、屋根の雨を受ける横の「軒樋」と、地面へ流す縦の「竪樋(縦樋)」に分けて考えます。

丸型の竪樋のサイズ(呼び寸法)

竪樋のサイズ(呼び) 外径のおおよそ 戸建て住宅での使われ方
45 約45mm 60・75より少ない
55 約55mm 60・75より少ない
60 約60mm 多い
75 約75mm 多い
90 約90mm 少ない

竪樋のサイズは呼びが同じでも、実際の外径はメーカーによって数mm違うことがあります。定尺(1本の長さ)も製品によって異なるので、発注の前に使うメーカーの最新カタログで竪樋のサイズを確かめてください。

軒樋の雨樋のサイズの確かめ方

軒樋の雨樋のサイズは、半円型・角型ともメーカー・製品ごとに幅と深さが違います。パナソニックは「住まいの雨といカタログ」、積水化学はエスロン雨といのカタログ・価格表の寸法図で、品番ごとの幅を確かめてください。雨樋のサイズが足りるかどうかは、幅ではなく排水能力表の値で判断します。

竪樋のサイズは60と75のどちら?測り方は?

交換なら既存の竪樋の外径を測って竪樋のサイズを合わせます。外径が約60mmなら竪樋のサイズは呼び60、約75mmなら呼び75です。軒樋は上端の幅を測り、どちらも部材の刻印(メーカー・品番)を確かめます。

竪樋のサイズの測り方(縦樋)

  • 丸型は外径をメジャーで測ります。外壁との間が狭いときは周りの長さを測って3.14で割ります(周り約188mmなら≒59.9mmで竪樋のサイズは呼び60、周り約236mmなら≒75.2mmで呼び75)。
  • 角型は形と寸法がメーカー・製品ごとに違うため、外径だけでは竪樋のサイズや部材を決められません。継手・エルボの刻印を見ます。

軒樋の測り方

軒樋の上端を外側から外側まで測り、雨樋のサイズの見当をつけます。幅を測る位置や呼びとの関係はメーカーごとに違うので、カタログの寸法図と照らし合わせます。角型や部分交換では、止まり・継手の刻印で品番を確かめます。

刻印が読めないとき

日の当たりにくい側の部材の刻印を探し、それでも分からなければ施工時の見積書や図面で品番を確かめます。部分交換では寸法より刻印の品番が決め手で、別メーカーの部材を混ぜると継手が合わないことがあります。確かめた刻印は写真に撮り、測った雨樋のサイズや竪樋のサイズと一緒に案件の記録に残します。現場から事務所に戻って見積を作るとき、測り直しに行かずに済みます。

開発者から見たポイント

SITE BOARD の開発チームが、この雨樋の計算ツールを作るためにパナソニックと積水化学の公開値を整理して分かったことです。

  • 面積を水平投影面積と壁の面積の半分で雨樋の計算をするようにしたのは、両社の排水能力表が水平投影面積で書かれていて、壁の半分を足す考え方が設計基準の資料で示されているからです。勾配なりの面積のまま入れても、勾配を入れれば自動で直します。
  • 雨樋の計算で取り違えやすいのは、勾配なりの面積をそのまま表に当てることです。5寸勾配(伸び率約1.118)なら勾配なり60㎡は約53.7㎡に直します。
  • パナソニックの排水能力表は軒樋と竪樋の小さい方の能力で書かれています。軒樋が大きくても竪樋のサイズが細ければ、流せる量は竪樋で決まります。そこで、パナソニックの雨樋の計算では竪樋のサイズまで組み合わせで出すようにしました。
  • 公開されていない降雨強度では、いちばん近い公開値から降雨強度に反比例させて出し、切り捨てています。雨が1.5倍強ければ受け持てる面積は1.5分の1です。メーカーの値より大きく出ないよう、安全側に丸めるためです。
  • パナソニックの雨樋の計算例(勾配なり60㎡・5寸勾配・東京都120mm/h)では、落とし口が1か所ならグランスケア PGR60×竪樋60が足りるいちばん小さい組み合わせでした。2か所・3か所ならシビルスケア PC50×竪樋PC30・S30・60・75です。雨樋の落とし口の数を1か所増やすと、雨樋のサイズが小さくて済む場合があります。

雨樋の計算結果を使うときの注意

  • 雨樋の計算結果は目安です。実際の選定は設計図・メーカーの最新資料で確かめてください。製品の仕様や公開値は変わることがあります。
  • メーカーの排水能力表は実験値をもとにした値で、詰まりの無い状態を前提にしています。落ち葉・雪止め・谷が集まる軒では、雨樋の落とし口の数を1か所増やすか、竪樋のサイズを1つ上げて余裕をとってください。
  • この雨樋の計算ツールは入れた面積だけを計算します。谷樋、屋上・バルコニーなど、ほかから流れ込む雨は、その面積を受け持つ軒樋の行に足して入れてください。
  • 落とし口の間隔や曲りの位置など、製品ごとの施工の決まりはメーカーの施工説明書に従ってください。

雨樋の計算・発注前チェックリスト

チェック 雨樋の計算・竪樋のサイズで確かめること
□ 既存の竪樋のサイズ(外径)を測った(周長÷3.14)
□ 軒樋の幅を測り、雨樋のサイズの見当をつけた
□ 刻印・品番を写真で記録した
□ 雨樋の計算の前に屋根を水平投影面積に直した
□ 屋根の上の壁・流れ込む屋根の面積を足した
□ 地域の降雨強度(設計図・自治体の指定値)を確認した
□ パナソニックの雨樋の計算か積水化学の雨樋の計算かに合わせて水勾配の条件を決めた
□ 雨樋の落とし口の数を決め、各落とし口が受け持つ面積をそろえた
□ メーカーの施工説明書で落とし口の間隔と施工勾配を確認した
□ 既存品と雨樋の計算結果で、竪樋のサイズ(呼び)・軒樋の品番を照らし合わせた

あわせて確かめること:

チェック 雨樋の計算・雨樋のサイズで確かめること
□ 屋根の上の壁は面積の半分だけを足した
□ 谷樋・バルコニーからの流れ込みを足した
□ 軒の長さ×1mあたりの勾配で高低差を出し、水糸で確かめた
□ 公式で雨樋の計算をしたときは、軒樋の流量を安全係数1.5で割って比べた
□ 竪樋のサイズはトリチェリーの公式か排水能力表で確かめた
□ 落ち葉・雪止め・谷の集まる軒は、雨樋の落とし口の数か雨樋のサイズに余裕をとった

よくある質問

住宅の竪樋のサイズは60と75のどちらですか?

戸建て住宅では60も75も多く使われているので、交換なら既存の竪樋の外径を測って竪樋のサイズを合わせます。丸型で外径が約60mmなら呼び60、約75mmなら呼び75です。新しく選ぶときは、雨樋の落とし口の数を見ながら雨樋の計算で竪樋のサイズを決めてください。

竪樋60と75で流せる量はどれくらい違いますか?

同じ水深なら、竪樋のサイズ75は60の約1.6倍(断面積の比)流せます。本文の仮の内径で水深50mmなら、60は約1.41L/秒、75は約2.29L/秒です。軒樋の水深が浅いと、竪樋のサイズを上げても伸びは限られます。

雨樋の落とし口の数はどう決めますか?

雨樋の落とし口の数は、雨樋の計算に使う面積を、排水能力表の落とし口1か所あたりの面積で割って切り上げます。勾配なり60㎡・5寸勾配・120mm/hの例では、PGR60×竪樋60なら1か所です。

軒樋の標準サイズは何mmですか?

軒樋の幅は半円型・角型ともメーカー・製品ごとに違うため、使うメーカーのカタログの寸法図で品番ごとに確かめます。どの雨樋のサイズで足りるかは、幅ではなく排水能力表で判断します。

雨樋のサイズはどうやって測りますか?

竪樋のサイズは外径(測りにくければ周長÷3.14)、軒樋の雨樋のサイズは上端の幅を測り、刻印でメーカー・品番を確かめます。

半円型と角型の雨樋は選び方がどう違いますか?

丸型の竪樋のサイズは呼びが外径のおおよその寸法なので、測れば見当がつきます。角型は形と寸法がメーカー・製品ごとに違い、品番で確かめる必要があります。どちらの雨樋のサイズを選ぶときも、排水能力表で落とし口1か所が受け持つ面積に足りるかを確かめます。

排水能力表はどう見ればよいですか?

地域の降雨強度と水勾配の条件に合う列で、落とし口1か所が受け持つ面積以上の値が書かれた、軒樋と竪樋のサイズの組み合わせを選びます。面積は水平投影面積で見ます。

パナソニックと積水化学の雨樋の計算は何が違いますか?

雨水の量の出し方は同じで、使う排水能力表の水勾配の条件が違います。パナソニックの雨樋の計算では水勾配5/1000・1/1000の表を使い、表は軒樋と竪樋の小さい方の能力で書かれています。積水化学(エスロン)の雨樋の計算は水勾配1/500・1/1000の表です。

パナソニックの雨樋の計算で水勾配はどちらを選びますか?

標準の納まりなら水勾配5/1000の表、ほとんど勾配をつけないなら1/1000の表で、パナソニックの雨樋の計算をします。この雨樋の計算ツールでは「水勾配をとる(標準)」か「水勾配がほぼ無い」を選ぶだけで切り替わります。

雨樋の計算で屋根面積は勾配なりの面積と水平投影面積のどちらを使いますか?

排水能力表は水平投影面積で書かれています。勾配なりの面積は伸び率で割って直します。この雨樋の計算ツールは勾配を入れれば自動で直します。

雨樋の計算の降雨強度は何mm/hにすればいいですか?

パナソニックの地域別降雨強度では、東京都・大阪府は120mm/h、三重県・高知県・鹿児島県・沖縄県などは160mm/hです。設計図や自治体の指定があるときは、その値で雨樋の計算をしてください。

ゲリラ豪雨に備える余裕はどうとりますか?

降雨強度を1段上の値(例:120→140mm/h)で雨樋の計算をするか、雨樋の落とし口の数を1か所増やします。勾配なり60㎡・5寸勾配の例では、雨水の量が約1.79L/秒から約2.09L/秒になります。

エクセルで雨樋を計算するには?

A2に勾配なりの屋根面積(㎡)、B2に勾配(寸)、C2に降雨強度(mm/h)を入れ、=A2/SQRT(1+(B2/10)^2)*C2/3600 で雨水の量(L/秒)が出ます。屋根の上の壁があれば、水平投影面積に壁の面積×0.5を足してから降雨強度を掛けます。雨樋の落とし口の数は =ROUNDUP(計算に使う面積/排水能力表の値,0) で出せます。

公式の安全係数1.5はどこで掛けますか?

雨水の量に1.5を掛けた量と、クッターの公式で出した軒樋の流量を比べます。軒樋の流量を1.5で割って雨水の量と比べても同じです。流量係数0.6は、竪樋の流量を出すトリチェリーの公式の中で掛けます。

板金(ガルバリウム)の角樋はどう計算しますか?

幅・深さ・水勾配・材質の粗度係数nをクッターの公式に入れて流量を出し、安全係数1.5で割って雨水の量と比べます。本文の幅120mm・深さ90mmの仮の例では、約3.6L/秒でした。

折版屋根の雨樋はどう計算しますか?

折版屋根も、水平投影面積×降雨強度÷3,600で雨水の量を出す雨樋の計算は同じです。屋根が大きく軒樋も大型になりやすいので、使う製品の排水能力表で雨樋のサイズと雨樋の落とし口の数を確かめます。表に無い板金の箱樋は、クッターの公式で見当をつけます。

ルーフドレンの管径は何Aにしますか?

受け持ち面積に降雨強度÷100を掛けて補正し、SHASE-S 206の雨水立て管の管径表で選びます。屋上200㎡・パラペット壁20㎡・120mm/hの例では、補正後の252㎡で表を引き、100A(100mm)になります。

雨樋の数量・価格はどこで確認しますか?

価格はパナソニックの「住まいの雨といカタログ」や積水化学のエスロン雨といのカタログ・価格表、販売店の見積で確かめます。数量は、軒樋は軒の長さ、竪樋は落とし口から地面までの長さ×本数を、製品の定尺で割って出します。積算ソフトを使うと、拾い出しから見積まで続けて作れます。

外壁に雨が当たる分は足しますか?

下屋のように屋根の上に外壁がある場合は、その壁の面積の半分を屋根面積に足して雨樋の計算をします。雨が斜めに降ると、壁は水平面の約半分の雨を受けるとみなす考え方です。対象は屋根より上にあり、その屋根へ流れ落ちる壁だけで、下屋の上の2階の外壁、ペントハウスの外壁、パラペットの内側などが当たります。向きの違う壁がいくつもあるときは、設計で使う基準や設計者の指示に従ってください。この雨樋の計算ツールでは「屋根の上の壁」に壁の面積を入れると半分を足します。

雨樋のサイズが小さすぎる・大きすぎるとどうなりますか?

雨樋のサイズが小さすぎると、あふれた雨で外壁・軒裏・基礎まわりが傷みやすく、雨水の重さで樋が破損することもあります。雨樋のサイズが大きすぎると見た目が重くなり、部材費も上がります。ゴミ詰まりや想定を超える豪雨でもあふれるので、落ち葉の多い場所では雨樋の落とし口の数を増やすなど余裕をみてください。

別メーカーの雨樋の部材は混ぜて使えますか?

部分交換では既存品と同じメーカー・品番を使ってください。同じ竪樋のサイズ(呼び60・75)でも寸法が数mm違うことがあり、継手が合わず漏れの原因になります。

1日に何回使えますか?

登録なしでは1日3回、SITE BOARD を本登録(ご契約)いただいている会社のアカウント(作業員アカウントを含む)は1日10回まで計算できます。無料期間中の会社のアカウントは、登録なしと同じ1日3回です。回数は結果が出たときに数えます。

まとめ

雨樋の計算は、水平投影面積×降雨強度で雨水の量を出し、落とし口1か所あたりの面積で割って、雨樋の落とし口の数と雨樋のサイズ・竪樋のサイズを決めます。パナソニックの雨樋の計算と積水化学の雨樋の計算では表の水勾配の条件が違うので、比べるときは条件をそろえます。表に無い条件ではクッターの公式・トリチェリーの公式で見当をつけ、軒樋は安全係数1.5で割って比べます。交換では既存品の外径と刻印の確認が欠かせません。戸建ての竪樋のサイズは呼び60か75が多いものの、品番合わせが決め手です。

雨樋の計算結果や既存の刻印写真は、見積・発注まで迷わず使える形で残しておくのが確実です。施工管理システムの SITE BOARD なら、案件ごとに写真や書類をまとめ、積算・見積書・注文書の作成まで現場と共有できるので、現場へ測り直しに行かずに済みます(写真・工事写真台帳はBプラン以上)。30日間すべての機能を無料で試せて、登録はメールアドレスだけ、期間後に自動で課金されることもありません。

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