塗装面積の計算は、家の形を選んで間口と奥行を入れるだけで始められます。外壁・屋根の塗装面積が出て、2階の位置・窓・塗料を足すほど正確になり、樋・破風・軒天・雨押えなどの付帯部の長さ、塗料の缶数、見積の下書きまで一続きで出します。2階建て・下屋のある家にも対応しています。このページでは、ツールの使い方と、外壁の塗装面積・窓の引き方・付帯部・塗料の缶数の出し方をまとめています。
使い方
1. 家の形と、間口・奥行を入れる
平屋・総2階・2階+下屋から家の形を選び、1階の間口(横)と奥行(縦)を、外壁の外側の角から角まで入れます。この2つを入れた時点で、外壁のおおよその塗装面積が出ます。
2. 2階の位置を決める(2階+下屋)・L字やコの字の形を入れる
図の2階の四角の辺を押して、1階の外壁とそろっている辺を選びます。そろっていない辺の外側が下屋になります。下屋の奥行がどこも同じなら、入れる数字は「下屋の奥行」の1つだけです。辺ごとに違うときや、図面で2階の大きさが分かっているときは、入れ方を切り替えられます。L字の家は「建物の形」(2階+下屋は「1階の形」)で L字 を選び、L字を囲む四角の間口・奥行と、欠けている角と、欠けている部分の横・縦を入れます。外壁は6つの面に分かれ、2つの屋根が交わる所の谷も出します。2階+下屋で1階がL字の家は、図の1階の外壁の丸を押して、6つの面ごとに2階の外壁とそろっているかを選びます。2階は下屋の奥行の分だけ内側の形(L字か四角)になり、下屋はL字の内側の角も谷で回します。1階が四角で2階だけがL字の家は「2階の形」で L字 を選び、2階の欠けている角と、欠けている部分の横・縦を入れます。欠けた所の上は下屋になります。コの字の家は「建物の形」(2階+下屋は「1階の形」)で コの字 を選び、開いている辺(凹んでいる辺)と、両側の腕の幅、凹みの奥行を入れます。外壁は8つの面に分かれ、凹みの内側の2つの角の谷も出します。
3. 高さと屋根を確かめる
軒の高さ・下屋の軒の高さ・軒の出・基礎の高さ・屋根の形と勾配は、よくある値が「仮」で入っています。分かっている値に直すと「仮」が外れます。仮のままでも計算でき、結果にはどの値が仮かを出します。
4. 窓を入れて計算する
面ごとに、よくある大きさの窓・ドアのボタンを押して数を足します。家全体の数だけを入れる「まとめて」、あとで入れる「あとで(外壁の15%を仮に引く)」も選べます。「計算する」を押すと結果が出ます。
5. 付帯部・塗料を確かめる
付帯部の段で部位を押すと、立体図と上から見た図のその部分がオレンジになり、長さの内訳が見られます。塗料の段で下塗り・上塗りの製品と回数を選ぶと、缶数と見積の下書きが出ます。同じ建物のまま窓・付帯部・塗料を変えて計算し直すのは、回数に数えません。
図面・写真・メモから入れる
SITE BOARD を本登録(ご契約)いただいている会社の方は、タブ「図面・写真から読み取り」で、平面図・立面図・現地調査の手書きのメモ・現場記入シートの写真やPDFを送れます。家の形・1階の寸法・下屋の位置と奥行・軒の高さ・屋根の形と勾配・窓をAIが読み取り、入力欄に入れます。「間口9100 奥行7280 南に下屋1820」のような文字のメモだけでも読み取れます。読めなかった寸法は推測で埋めずに、赤枠か「仮」のまま残すので、図面と見比べて直してから計算してください。
塗装面積の説明書(A4・PDF)
計算の結果から、立体図・展開図・面ごとの面積の式・付帯部・塗料と缶数・計算の決まりをまとめた、お客様向けの説明書を作れます。会社のロゴと名前が入り、現場名・お客様名も入れられます。SITE BOARD の会員の方(無料期間中の方を含む)が使えます。
現場記入シート(A4・PDF)
現場で家の形・1階の寸法・下屋の奥行・高さ・屋根・窓の数(面ごと)・付帯部を書き込む用紙です。面の番号と窓の種類はツールの画面と同じなので、そのまま入れられます。現場記入シートを開く(登録なしで印刷できます)。本登録の会社の方は、書いたシートを撮ってタブ「図面・写真から読み取り」で読み取ることもできます。
外壁の塗装面積の出し方
外壁の塗装面積は、面(1=上・2=右・3=下・4=左)ごとに、外壁の長さ×高さ(基礎の上から軒まで)を出し、形に合わせて足し引きして計算します。「延床面積×係数」の推定ではなく、入れた寸法から面ごとに計算します。
- 妻側の三角の壁… 切妻の妻側は、屋根の勾配なりの三角を足します。
- 下屋より上の2階の壁… 下の端は、下屋の屋根が2階の壁に当たる高さ(下屋の軒の高さ+下屋の奥行×勾配)です。
- 下屋の横の壁… 上の辺が屋根なりに傾いた台形になります。
- 窓・ドア… 1か所0.5㎡を超えるものだけを引きます(初期値。下の「窓の引き方」)。
見本(1階 10,000×7,000mm、下に奥行2,000mmの下屋、切妻4寸、2階の軒 6,000・下屋の軒 3,000・基礎 400mm)では、窓を引く前の外壁は 1の面 56.00㎡、 2の面 36.50㎡、 3の面 48.00㎡、 4の面 36.50㎡ で、合計 177.00㎡ です。屋根は大屋根と下屋を合わせて 98.0㎡ です(水平の面積×勾配の伸び率)。
下屋の形(四角・両側・L型・コの字・ロの字)
1階の上に2階の四角を置き、1階の外壁とそろっていない辺の外側を下屋にします。そろっている辺が3つなら四角(片側)、向かい合う2つなら両側、隣り合う2つならL型、1つならコの字、0ならロの字(まわり全部)です。
- 下屋の屋根は、2階の壁から外へ下がる片流れです。勾配は大屋根と同じとして計算します。
- 下屋が角を回るところは隅棟になり、軒樋はひと続きになります。隅棟の長さと軒樋の曲がりの数も出します。
- 隣の辺に下屋が無い端は「切る」(ケラバ・破風)が初期値です。寄棟のように隅棟で回す「回す」にも変えられます。
- 下屋の奥行が辺ごとに違っても、同じ勾配の屋根どうしの交わりから隅棟の位置を決めます。屋根の面積は、形によらず水平の面積×伸び率で出ます。
窓の引き方
国土交通省の「公共建築数量積算基準」では、仕上げの数量は壁の面積から建具(窓・ドア)の内法の面積を引き、1か所0.5㎡以下の開口部は引かないと決めています。このツールもこれを初期値にしています。戸建ての塗り替えに共通の決まりは無く、会社によって「全部引く」「引かない」もあるので、切り替えられるようにしています。
窓を入れていないときは、実務の目安として外壁の15%を窓として仮に引きます。窓を入れると、実際の数と大きさで引き直します。窓の大きさは、よくあるサッシの大きさ(呼称 16520=1,690×2,030 など)をボタンで選び、違うときは直せます。
付帯部の出し方
- 軒樋・鼻隠し… 軒先の長さ(軒の出を含む)。大屋根と下屋の内訳を出します。
- 竪樋… 本数×落ちる先までの長さ。大屋根の下屋側の竪樋は下屋の屋根まで、ほかは地面までです。本数は、ひと続きの軒樋ごとに2本を仮に置くので、実際の本数に直してください。
- 破風… ケラバの斜めの長さ。切妻の妻側と、下屋の「切る」端です。
- 軒天… 軒の出×軒まわり。ケラバ(片流れの高い側を含む)の下は屋根なりに傾いているので、伸び率を掛けます。大屋根の軒天は、下屋の上に出ている所も数えます。
- 雨押え… 下屋の屋根と2階の壁の境の長さ。
- 棟板金… 棟と隅棟の長さ(屋根も塗るとき)。片流れは、高い側の棟包みの長さです。
- 土台の水切り・基礎… 1階の外周と、外周×基礎の高さ(基礎は初期は塗らない)。
- シーリング… サイディングのとき。出隅+入隅(L字・コの字の内側の角)+縦目地(面の長さ3,030mmごと)+窓まわり(窓の外周)。
- 雨戸・シャッターボックス・換気フード・庇… 数を入れます。ベランダは幅・奥行・手すり壁の高さから、床・笠木・内側の壁を出します。家から張り出したベランダは、外側の壁の高さを入れると外側の壁も出します(家の外壁の面積には入っていないため)。ベランダの壁は外壁と同じ塗料で塗るので、外壁の塗料の缶数と高圧洗浄にも足します。
塗料の缶数の出し方
塗る面積 × 1㎡・1回あたりの塗布量 × 塗り回数 を出し、1缶(1セット)の量で割って切り上げます。塗布量はメーカーのカタログの値だけを使っています(2026年9月19日確認)。
- 「1回あたり」と「合計」… メーカーによって、塗布量を1回あたりで書く製品と、決められた回数の合計で書く製品があり、取り違えると缶数がちょうど2倍ずれます。このツールは全部1回あたりにそろえて計算し、元の書き方を結果に出します。
- 「工程の合計」… 下塗りには、所要量を「1〜2回塗りの合計」で書く製品があります(エスケー化研の水性ソフトサーフSG・マイルドシーラーEPO)。この製品は回数を掛けずに、そのままの量で計算します。
- 外壁と屋根・仕上げ方で量が違う製品… 同じシーラーでも、外壁とスレート屋根で所要量が違う製品は、面ごとの値を使います。屋根の上塗りはスレート屋根用と金属屋根用、フィラーは平らに仕上げるときと模様を付けるときで、分けて載せています。専用の中塗りを使う上塗り(アレスダイナミックMUKI)は、中塗りの缶数も出します。
- 下地の粗さ… カタログの塗布量は幅で書かれています。下地が平らなほど少ない方、凹凸が大きいほど多い方を使います。
- ロス… カタログの標準塗布量は、塗装のロスを含んだ値です。ロスを足すと二重になるので足していません。
- 補修用の控え… 調色した塗料は、あとから頼むと色がずれることがあるので、上塗りに控えを1缶足せます。
載せている塗料: 日本ペイント(パーフェクトサーフ・パーフェクトフィラー(ウールローラー・平らに仕上げる)・パーフェクトフィラー(砂骨ローラー・模様を付ける)・ファインパーフェクトシーラー(透明・ホワイト)・ファインパーフェクトベスト強化シーラー・パーフェクトトップSi・ファインパーフェクトトップSi・ファインSi・ファインフッソ・ファインウレタンU100・ファインパーフェクトベスト・ファインパーフェクトルーフ(スレート屋根)・ファインパーフェクトルーフ(鋼板・トタン屋根))、エスケー化研(水性ソフトサーフSG(薄付け・模様を生かす)・水性ソフトサーフSG(厚付け・ローラー模様を付ける)・マイルドシーラーEPO(クリヤー・ホワイト)・水性セラミシリコン・エスケープレミアムシリコン・エスケープレミアム無機・クリーンマイルドシリコン・クリーンマイルドウレタン・ヤネフレッシュSi)、関西ペイント(アレスダイナミックフィラー(中毛ローラー・平らに仕上げる)・アレスダイナミックフィラー(砂骨ローラー・模様を付ける)・アレスダイナミックシーラーマイルド・アレスダイナミックプライマー・アレスダイナミックTOP・アレスダイナミックMUKI・アレスダイナミックMUKI中塗・アレスダイナミックTOPマイルド2液・アレスダイナミックノキエ(平滑面・ケイカル板など)・アレスダイナミックノキエ(リシン面)・アレスダイナミックルーフ(スレート屋根)・アレスダイナミックルーフ(金属屋根))、菊水化学工業(水系ファインコートシリコン)。載っていない塗料は、1回あたりの量と1缶の量を入れて計算できます。
計算結果を使うときの注意
- 計算結果は概算です。見積・発注の前に、現場の寸法と、使う塗料のカタログ・仕様書で確かめてください。
- 「仮」のまま計算した値(軒の高さ・軒の出など)は、標準の値です。結果と見積の下書きに、どの値が仮かを出しています。
- 凹凸の大きい外壁(リシン・スタッコなど)や、雨戸・シャッター・格子など形の複雑な付帯部は、実際の塗る面積が図の面積より大きくなります。
- L字・コの字の家(切妻・寄棟・片流れ)にも対応しています。2階+下屋は、1階がL字かコの字の家と、1階が四角で2階だけがL字の家を入れられます。
よくある質問
外壁の塗装面積はどうやって出しますか?
面ごとに、外壁の長さ×高さ(基礎の上から軒まで)を出し、妻側の三角の壁、下屋の横の台形の壁、下屋より上の2階の壁を足して、窓・ドアを引きます。「延床面積×係数」の推定ではなく、入れた寸法から面ごとに計算します。
窓はどこまで引きますか?
初期は、1か所0.5㎡を超える窓・ドアだけを引きます(国土交通省「公共建築数量積算基準」の仕上げの決まり)。「全部引く」「引かない」にも変えられます。窓を入れていないときは、外壁の15%を窓として仮に引きます。
2階建てで、1階だけ広い家(下屋のある家)も計算できますか?
できます。1階の上に2階の四角を置き、1階の外壁とそろっている辺を押すだけです。そろっていない辺の外側が下屋になり、四角・両側・L型・コの字・ロの字のどれでも、下屋の屋根・隅棟・雨押え・下屋の軒樋まで自動で出します。
L字やコの字の家も計算できますか?
できます。コの字の家は、コの字を囲む四角の間口・奥行と、開いている辺、両側の腕の幅、凹みの奥行を入れると、8つの面の外壁と、凹みの内側の2つの谷を含めた屋根・付帯部を出します(2階+下屋は1階をコの字にして、8つの面ごとに下屋を選びます)。L字の家は、L字を囲む四角の間口・奥行と、欠けている角、欠けている部分の横・縦を入れると、6つの面の外壁と、2つの屋根が交わる所の谷を含めた屋根・付帯部を出します(屋根は切妻・寄棟・片流れ。片流れはL字の上に1枚の屋根)。2階+下屋の家は、1階をL字にして、6つの面ごとに2階の外壁とそろっているか・下屋の奥行を選びます。2階は下屋の分だけ内側の形(L字か四角)になり、L字の片方だけが2階の家も入れられます。1階が四角で2階だけがL字の家(角の部屋だけ平屋など)は、「2階の形」で L字 を選び、2階の欠けている角と、欠けている部分の横・縦を入れます。
付帯部はどこまで出せますか?
軒樋・鼻隠し・破風・軒天・雨押え・棟板金・土台の水切り・竪樋は、建物の形から自動で出します。雨戸・シャッターボックス・換気フード・庇は数を入れ、ベランダは幅・奥行・手すり壁の高さから床・笠木・内側の壁(張り出したベランダは外側の壁も)を出します。サイディングならシーリング(目地・出隅・入隅・窓まわり)も出せます。
塗料の缶数はどうやって出しますか?
塗る面積に、メーカーのカタログの塗布量(1㎡・1回あたり)と塗り回数を掛けて、缶の中身で割って切り上げます。メーカーによって「1回あたり」と「2回分の合計」で書き方が違うので、ツールの中で1回あたりにそろえています。下地の粗さで、カタログの幅のどこを使うかが変わります。
1日に何回使えますか?
登録なしでは1日3回、SITE BOARD を本登録(ご契約)いただいている会社のアカウント(作業員アカウントを含む)は1日10回まで計算できます。無料期間中の会社のアカウントは、登録なしと同じ1日3回です。同じ建物のまま窓・付帯部・塗料を変えて計算し直すのは、最初の1回に含みます。入力の途中に出るおおよその面積は回数に数えません。図面・写真・メモからの読み取り(本登録の会社のアカウント)は、計算とは別に1日5回です(読み取りが終わったときに1回と数え、読み取った建物での最初の計算を含みます)。
図面や写真、メモから寸法を入れられますか?
SITE BOARD を本登録(ご契約)いただいている会社の方(作業員アカウントを含む)が、タブ「図面・写真から読み取り」で使えます。平面図・立面図・現地調査の手書きのメモ・現場記入シートの写真やPDF、または「間口9100 奥行7280 南に下屋1820」のような文字のメモから、家の形・1階の寸法・下屋の位置と奥行・軒の高さ・屋根の形と勾配・窓を読み取り、入力欄に入れます。読めなかった寸法は推測で埋めずに、赤枠か「仮」の値のまま残します。
結果を積算・見積りに使えますか?
SITE BOARD の会員は、結果を会社の結果として保存し、積算に取り込めます。高圧洗浄・外壁・屋根・付帯部の数量と数量の出し方が入り、単価を入れれば見積書まで作れます。お客様への説明には、会社のロゴと名前の入った「塗装面積の説明書」(PDF・A4の2ページ)も作れます(無料期間中の方も使えます)。見積書の作り方はAIで見積書を作る機能をご覧ください。