目次
- 結論:ガルバリウム鋼板の平板の規格と厚さの早見表
- 定尺4種類の寸法と1枚の面積
- 板厚の種類と使う場所の目安
- ガルバリウム鋼板の定尺は何mmか(3×6・4×8の寸法)
- 合板の3×6(910×1820mm)と取り違えない
- 3×8・3×10・4×8を選ぶ場面
- 定尺・切板・コイルの違いと頼み分け
- ガルバリウム鋼板の厚さの種類と選び方
- 表示の厚さと実際の厚さ
- 厚さで変わる加工性・重さ・単価
- 屋根・外壁・役物での平板の使い分け
- 屋根まわり:谷・棟包み・庇
- 外壁まわり:開口部・取り合い
- 役物:水切り・笠木・雨押え
- 平板の枚数の計算(面積から出す概算)
- 計算式とロス率の決め方
- 例題:20㎡を3×6と4×8で比べる
- 割付から出す平板の枚数(役物・細物)
- 1枚から何本取れるか(幅方向の取り数)
- 例題:水切り36mを3×6と3×10で比べる
- つまずきやすい点
- ガルバ平板を発注する前の確認リスト
- 注文内容を1行で書く例
- 納品後の保管と受け入れ確認
- 枚数が決まったら発注書と見積りへ(SITE BOARD・サイトボードの場合)
- 規格ごとの単価を資材費マスタに持たせる
- 発注画面で枚数を入れて発注書を出す
- 明日の発注からすぐ試せること
問屋に電話をかける直前に、ガルバの3×6が何mmだったか、厚さは0.35と0.4のどちらにするかで迷ったことはありませんか。ガルバリウム鋼板の平板の規格は、合板の3×6と寸法が違います。記憶だけで拾うと、面積も割付もずれます。ここでは、定尺4種類の寸法と1枚の面積、板厚の使い分け、ロスを含めた枚数の計算を一度にそろえます。夕方の拾い出しで調べ直さずに、発注数量と見積りを出せるようになります。
結論:ガルバリウム鋼板の平板の規格と厚さの早見表
板金で使うガルバの平板の定尺は、次の4種類が中心です。面積は検算済みの値です。見積りや発注にそのまま使ってください。
| 呼び方 | 寸法(mm) | 1枚の面積(㎡) | 選ぶ場面 |
|---|---|---|---|
| 3×6 | 914×1829 | 約1.6717 | 小面積の面、短い役物 |
| 3×8 | 914×2438 | 約2.2283 | やや長い役物 |
| 3×10 | 914×3048 | 約2.7859 | 軒先・水切りなど長い役物 |
| 4×8 | 1219×2438 | 約2.9719 | 幅914mmに収まらない部材、広い面 |
板厚は0.35・0.4・0.5mmの3つが中心です。目安は次のとおりです。
- 外壁の平張りと役物の多く:0.35mm
- 屋根まわりの役物、波打ちを抑えたい平らな面:0.4mm
- 笠木や幅の広い水切りなど、踏まれる・風を受ける部分:0.5mm以上を検討
これはあくまで目安です。設計図書やメーカーの施工要領に指定があれば、そちらを優先してください。
もう一つ、先に押さえておきたい点があります。取り扱っている定尺・厚さ・色は、問屋の在庫やメーカーによって違います。たとえば「0.35mmの3×6は常に在庫があるが、同じ色の3×10は取り寄せ」ということも起こります。電話の前に品番を手元に用意し、その品番で在庫と納期を確かめると、聞き直しが減ります。
定尺4種類の寸法と1枚の面積
呼び方は「3尺×6尺」の尺ですが、鋼板の実寸はフィート(1フィート=304.8mm)から来ています。3フィートが914mm、4フィートが1219mmです。長さも同じで、6フィートが1829mm、8フィートが2438mm、10フィートが3048mmになります。
面積はmに直してから掛けます。途中で丸めず、最後に小数第4位までにそろえます。
| 呼び方 | mに直した寸法 | 掛けた結果(㎡) | 使う値(㎡) |
|---|---|---|---|
| 3×6 | 0.914×1.829 | 1.671706 | 約1.6717 |
| 3×8 | 0.914×2.438 | 2.228332 | 約2.2283 |
| 3×10 | 0.914×3.048 | 2.785872 | 約2.7859 |
| 4×8 | 1.219×2.438 | 2.971922 | 約2.9719 |
手帳に書き写すなら、右端の「使う値」だけで十分です。
板厚の種類と使う場所の目安
| 厚さ | 使う場所の目安 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 0.35mm | 外壁の平張り、役物の多く | 広い平面では波打ちが目立つ場合がある |
| 0.4mm | 屋根まわりの役物、平らに見せたい面 | 0.35mmより曲げに力が要る |
| 0.5mm以上 | 笠木、幅の広い水切り | 重さと単価が上がり、手曲げがきつくなる |
このほかに0.27・0.3mmや、0.6mm以上の板もあります。ただし、用途や扱いは製品によって異なります。カタログで使える部位を確かめてから選んでください。
ガルバリウム鋼板の定尺は何mmか(3×6・4×8の寸法)
板金で言う3×6は914×1829mmです。合板や石膏ボードの3×6は910×1820mmで、幅が4mm、長さが9mm違います。同じ「サブロク」でも、鋼板と木質ボードでは別の寸法だと最初に押さえてください。
この寸法の違いは、割付に直接効いてきます。定尺の板から何本・何枚取れるかは、実際の板の寸法で割って考えます。幅914mmなら展開幅150mmの細物は6本取れて、14mm残ります。910mmで計算すると残りは10mmです。取り数は同じでも、残りの寸法がずれます。役物の展開幅を数mm広げられるかを判断するとき、この差が効きます。
平板の規格の中から定尺のどれを選ぶかは、次のように考えるのが基本です。
- 3×6:小さな面、短い役物、端材を少なくしたいとき
- 3×8・3×10:長い役物を継ぎ目なしで取りたいとき
- 4×8:幅914mmでは取れない部材、広い面をまとめて張りたいとき
定尺のほかに、指定寸法の切板やコイルで仕入れる方法もあります。どれで頼むかによって、枚数の出し方が変わります。
合板の3×6(910×1820mm)と取り違えない
1枚の面積は、合板が約1.6562㎡、鋼板の3×6が約1.6717㎡です。差は1枚あたり約0.0155㎡あります。
面積割りで合板の数字を使うと、枚数はやや多めに出ます。一方で、1枚の単価を1.6562で割った㎡単価は、約0.9%高く出ます。見積りの数字が少しずつずれる原因になります。
割付では、逆に「足りない」と判断してしまう例があります。長さ1825mmの部材を取りたい場面で考えます。
- 合板の数字(1820mm)で見ると、5mm足りないので3×8が必要に見える
- 実際の鋼板(1829mm)なら、3×6から4mm余って取れる
数mmの差で長い定尺を頼むと、単価も端材も増えます。発注前に、次の3か所を確かめてください。
- 見積ソフトや表計算の単価表で、「1枚の面積」の欄が1.6717になっているか
- ㎡単価の計算式で、割る数が1.6562になっていないか
- 割付の表やメモの板寸法が、910・1820のままになっていないか
内装の単価表を写して板金用を作った場合に、合板の数字が残りやすいです。ガルバリウム鋼板の平板の規格だけを別の表に分けておくと、取り違えに気づきやすくなります。
3×8・3×10・4×8を選ぶ場面
軒先や壁の水切りのような長い部材は、3×10を使うと継手の数が減ります。継手が減れば、重ねてシーリングする手間が減ります。雨水が回り込む弱点も減ります。どれくらい差が出るかは、後半の例題で数字を出します。
4×8は、幅914mmに収まらない部材に向いています。展開幅が1000mmを超える笠木や、継ぎ目を見せたくない庇の面などです。広い面をまとめて張るときも、枚数と継ぎ目を減らせます。
長尺・幅広の板は、先に次の点を確かめてください。
- 運搬:3048mmの板が積める車か、現場まで入れる道か
- 荷降ろしと荷揚げ:1人で持てるか、上げる経路で曲げないか
- 加工:手持ちの折り曲げ機が、その長さに対応しているか
どれも現場の状況によって異なります。
定尺・切板・コイルの違いと頼み分け
| 仕入れ方 | 向いている場面 | 枚数の出し方 |
|---|---|---|
| 定尺 | 一般的な役物、小面積の面 | 定尺の寸法で割付して枚数を出す |
| 切板 | 寸法が決まった部材が多いとき | 必要な寸法と枚数をそのまま頼む |
| コイル | 屋根の成形品、大量の役物 | コイル幅で取り数を考え、長さで頼む |
定尺は在庫品のことが多く、早く届く場合が多いです。その代わり、割付の残りが端材になります。切板は必要な寸法で頼めますが、加工賃や納期がかかる場合があります。コイルの取り数は、展開幅とコイル幅から考えます。展開幅と取り数の関係は、後半の「割付から出す平板の枚数」で数字を使って説明します。
ガルバリウム鋼板の厚さの種類と選び方
カタログの「0.35」が原板の厚さなのか、塗装後の厚さなのかは、メーカーで表記が異なります。品番の仕様欄か、カタログの注記で確かめてください。
厚くするほど丈夫になりますが、次の3つの影響が出ます。
- 曲げにくい:手曲げやハゼ締めに力が要り、角の仕上がりが甘くなりやすい
- 重い:運搬と荷揚げの手間が増える
- 単価が上がる:枚数が多いほど見積りへの影響が大きい
迷ったときは、上から順に確かめて決めます。
- 設計図書の指定(特記仕様書・矩計図・詳細図)
- メーカーの施工要領(部位ごとの推奨厚さ)
- 元請・施主の要望(前回の現場と同じにしてほしい、など)
- 社内の標準(自社でいつも使っている厚さ)
上に指定があれば、下の項目では変えません。社内の標準は、指定が何もないときに初めて使う基準です。
公的な規格としては、めっき鋼板にJIS G 3321(溶融55%アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯)があります。塗装品にはJIS G 3322があります。厚さの許容差などの細部は、規格本文やメーカー資料で確認してください。JISの本文は、日本産業標準調査会(JISC)のサイトで規格番号から検索して閲覧できます。
表示の厚さと実際の厚さ
塗装品は、塗膜の分だけ実測が表示と違うことがあります。0.35mmで頼んだ板をノギスで測ると、表示より厚く出る場合があります。それだけで注文違いと判断しないでください。荷札の品番と厚さ表示を先に確認します。
同じ「0.35mm」でも、原板の厚さで表すか、塗装後で表すかは製品によって違う場合があります。前回と同じ仕上がりにしたいなら、厚さの数字ではなく前回と同じ品番で頼むのが確実です。
現場では、厚さ違いの板が混ざる事故も起こります。同じ色の0.35mmと0.4mmを同時に入れたときに起こりやすいです。見た目ではほとんど区別できません。納品時に荷札の品番と厚さを確認し、厚さごとに置き場所を分けてください。束の端に油性ペンで厚さを書いておくと、職人が取り違えにくくなります。
厚さで変わる加工性・重さ・単価
0.35mmは手曲げでも素直に折れ、ハゼ締めもしやすい厚さです。0.5mmになると、ハンドシーマーを握る力がはっきり要ります。長い役物を手曲げで何本も作る日は、その差が手間に出ます。折り曲げ機を使うなら、対応できる板厚を先に確かめてください。
重さは厚さにほぼ比例します。0.5mmは0.35mmの約1.4倍の重さです(0.5÷0.35≒1.43)。4×8の0.5mmを何枚も屋根に上げるなら、荷揚げの人数や揚重の段取りを先に決めます。1枚あたりの重さの具体的な数字は、メーカーのカタログで品番ごとに確かめてください。
厚さを上げるかどうかは、単価差に枚数を掛けて、見積りへの影響額で判断します。仮に1枚あたりの差が500円で14枚使うなら、500×14=7,000円です。この金額で耐久性や見た目が上がるかを、元請や施主と話して決めます。
屋根・外壁・役物での平板の使い分け
屋根の本体は、立平や横葺きなどの成形品で葺く場合が多いです。成形品はコイルから作るため、屋根で平板を使うのは役物や小面積の部分が中心です。外壁でも、平板を使うのは開口まわりや小庇、取り合いの納まりが多くなります。
役物は、展開幅と長さから「定尺のどのサイズで取ると無駄が少ないか」で規格を決めます。厚さの好みより、割付が先です。
使う場所ごとの、よく使う組み合わせの目安です。あくまで目安なので、設計図書や施工要領の指定を優先してください。
| 使う場所 | よく使う定尺 | 厚さの目安 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|---|
| 谷板・棟包み | 3×8・3×10 | 0.35〜0.4mm | 長さが出るので継手を減らす |
| 小庇・下屋の平葺き | 3×6 | 0.35〜0.4mm | 面積が小さく端材を抑えやすい |
| 窓まわりの水切り・見切り | 3×6・3×10 | 0.35mm | 外壁材と色をそろえやすい |
| 笠木・幅の広い水切り | 3×10・4×8 | 0.4〜0.5mm | 踏まれる・風を受ける |
屋根まわり:谷・棟包み・庇
谷板や棟包みは、屋根の流れや棟の長さだけ長さが出ます。3×6で取ると、1829mmごとに継手ができます。3×8や3×10で取れば、継手の数が減ります。谷は雨水が集まる場所なので、継手が少ないほど雨仕舞の心配も減ります。
小さな庇や下屋の平葺きは、面積が小さい部分です。長い定尺で取ると、半端な長さの端材が残りやすくなります。庇の出寸法と幅を3×6に当てはめて割付し、端材が少ないほうを選ぶとよい場合があります。
屋根本体と同じ色・同じ厚さで頼むかは、次のように考えます。
- 色:本体と同じメーカー・同じ品番の色にそろえる
- 厚さ:本体と同じにするか、棟包みなど風を受ける役物だけ厚くする
役物だけ厚くするときは、本体の端部との重なりで段差が気にならないかを確かめます。
外壁まわり:開口部・取り合い
窓まわりの水切りや見切りは、外壁材と同じ色の平板をそろえて頼みます。色名だけで頼むのは避けてください。似た色名でもメーカーが違うと、色味がわずかに違って届くことがあります。並べて張ると、日の当たり方で違いが見えます。外壁材のメーカーと品番を確かめ、同じ系列の平板を品番で指定します。
外壁の平板は、熱による伸び縮みや下地の不陸で波打ちが目立つことがあります。開口まわりの細い役物なら0.35mmで問題になりにくいです。一方、幅の広い見切りや帯板は、平らに見せたい面になります。こうした部分は、0.4mmを検討する目安になります。南面や西面のように日が強く当たる壁では、波打ちが目に付きやすくなります。
役物:水切り・笠木・雨押え
役物の展開幅が、幅914mmを割り切りやすい数だと端材が減ります。
- 150mm:914÷150=6.09 → 6本取り、残り14mm
- 300mm:914÷300=3.05 → 3本取り、残り14mm
- 450mm:914÷450=2.03 → 2本取り、残り14mm
展開幅が160mmなら、914÷160=5.71で5本取りになり、残りは114mmです。10mm広げただけで、1枚から取れる本数が1本減ります。
笠木は、人が乗ることや風を受けることを考えて、厚めを選ぶ現場が多いです。役物を見積りに載せるときの㎡単価とm単価の分け方は、次の記事で記入例を出しています。
板金工事の見積書の内訳|㎡単価・役物m単価・雨どいの記入例
板金工事の見積書で、ガルバリウム鋼板の㎡単価、棟包みなど役物のm単価、雨どいの本数をどう並べるかを記入例つきで解説します。単位の選び方やロスの扱い、一式を減らす書き方まで分かり、元請や施主に聞き返されない内訳を作れます。
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平板の枚数の計算(面積から出す概算)
面積から枚数を出す式は、次のとおりです。
必要枚数 = 必要面積 ×(1+ロス率)÷ 1枚の面積(小数点以下は切り上げ)
1枚の面積は、必ず鋼板の寸法から出した値を使います。3×6なら1.6717㎡です。合板の1.6562㎡を使わないでください。
ロス率は、割付の向き、形状、端部の多さで変わります。いちばん確かなのは、社内の過去の発注実績から決める方法です。「拾った面積」と「実際に使った枚数×1枚の面積」を比べれば、その会社のロス率が出ます。
面積割りと割付は、使う場面を分けます。
- 面積割り:見積りの概算、予算取り、元請への概算の回答
- 割付:発注数量の確定(次の章のやり方)
面積割りは早く出せますが、細長い役物では実際の枚数とずれやすいです。発注の前には、割付で数え直してください。
計算式とロス率の決め方
整形な長方形の面は、割付がそろうのでロスが少なくなります。谷や開口が多い面は、斜めの切り落としや開口の抜きで端材が増えます。同じ20㎡でも、切妻の下屋と、窓が3か所ある外壁ではロスが違います。
ロス率は一律にせず、部位ごとに社内の目安を持ちます。たとえば次のような持ち方です(数字は例です)。
- 整形な面:5%
- 開口や取り合いがある面:10%
- 谷・隅棟が多い面:15%
過去の現場で数字がずれたら、その部位の目安を直します。
計算のつまずきで多いのは、途中で丸めることです。1枚の面積を1.7に丸めたり、ロスを足した面積を切り上げたりすると、最後の枚数がずれます。切り上げは最後に1回だけにしてください。
例題:20㎡を3×6と4×8で比べる
整形に近い外壁の小面積20㎡を、ロス10%で考えます。
- 必要面積:20×1.1=22㎡
- 3×6:22÷1.6717=13.16 → 14枚(14枚で約23.40㎡)
- 4×8:22÷2.9719=7.40 → 8枚(8枚で約23.78㎡)
検算すると、3×6の14枚は1.6717×14=23.4038㎡です。4×8の8枚は2.9719×8=23.7752㎡になります。どちらも22㎡を上回っています。
枚数だけで決めず、次の点も比べます。
| 比べる点 | 3×6で14枚 | 4×8で8枚 |
|---|---|---|
| 余る面積 | 約1.40㎡ | 約1.78㎡ |
| 継ぎ目 | 多い | 少ない |
| 運搬・荷揚げ | 1枚が軽く扱いやすい | 1枚が大きく重い |
単価は問屋や品番で違うので、1枚の単価×枚数で合計を比べてください。
割付から出す平板の枚数(役物・細物)
水切りや見切りのような細長い部材は、面積ではなく「1枚から何本取れるか」と「何本要るか」で数えます。手順は3段階です。
- 展開幅で、幅方向の取り数を出す
- 働き長さで、必要本数を出す
- 必要本数÷取り数で、枚数を出す
働き長さは、定尺の長さから継手の重ね代を引いた長さです。定尺の長さのまま割ると、重ね代の分だけ長さが足りなくなります。最後に1本足りないという事態になりやすい計算です。
定尺の長さを変えると、枚数と継手の数がどう変わるかを例題で比べます。割付は、無料ツールでも試せます。
役物の板取り・コイル計算
水切り・唐草・ケラバなどの役物の展開幅・長さ・本数から、コイルからの板取り、何mのコイルを何本注文すればよいか、鋼板の重さまで自動で計算。ガルバリウム鋼板・銅板・ステンレスに対応し、手書きの役物の図はAIが読み取ります。
ツールを使う
1枚から何本取れるか(幅方向の取り数)
展開幅150mmなら、914÷150=6.09で6本取りです。150×6=900mmなので、残りの14mmが端材になります。

展開幅に切りしろを見込むかどうかは、加工方法で変わります。シャーで切るのか、折り曲げ機の切断機能で切るのかによって違います。社内のやり方で決め、全員が同じ数え方をしてください。
取り数が中途半端なときは、展開幅を数mm調整できないか、納まりから検討します。前の章の160mmの例なら、150mmに詰めれば5本取りが6本取りになります。ただし、立ち上がりや折り返しの寸法を削ると雨仕舞に影響します。詰めてよいのは、納まりに余裕がある部分だけです。
例題:水切り36mを3×6と3×10で比べる
条件は、展開幅150mm、総延長36m、継手の重ね代30mmです。幅方向の取り数は、どちらも6本です。
3×6の場合
- 働き長さ:1829−30=1799mm
- 必要本数:36000÷1799=20.01 → 21本
- 枚数:21÷6=3.5 → 4枚(24本取れて3本余る)
3×10の場合
- 働き長さ:3048−30=3018mm
- 必要本数:36000÷3018=11.93 → 12本
- 枚数:12÷6=2枚(ちょうど使い切る)
| 比べる点 | 3×6 | 3×10 |
|---|---|---|
| 枚数 | 4枚(約6.69㎡) | 2枚(約5.57㎡) |
| 本数 | 21本 | 12本 |
| 継手 | 20か所 | 11か所 |
面積は、3×6が1.6717×4=6.6868㎡、3×10が2.7859×2=5.5718㎡です。3×10のほうが、仕入れる鋼板の面積が少なく済みます。継手も9か所減るので、重ねとシーリングの手間が減り、雨水が入る弱点も減ります。1枚あたりの単価は3×10のほうが高いので、合計金額は品番ごとに比べてください。

つまずきやすい点
重ね代を忘れて20本で頼むと、20本では残りが10mmしかありません。20本を19か所で継ぐと、1829×20−30×19=36010mmです。切り口の直しや端部の納めで数十mm使えば足りなくなります。総延長を働き長さで割る式なら、重ね代1つ分の余裕が残ります。
板の向きの確認漏れも起こりやすいです。細物は長手方向に取るのが基本です。割付のメモに「長手で6本」と向きまで書いておくと、加工する人が迷いません。
塗装の表裏や保護フィルムの面を確かめずに曲げて、色の面が逆になることもあります。最初の1本を曲げたら、取り付け位置に当てて表を確認してから残りを曲げてください。
ガルバ平板を発注する前の確認リスト
問屋に伝える項目は、次の6つです。
- メーカー
- 品番
- 色
- 厚さ
- 定尺サイズ
- 枚数
これを1行で書いて、そのまま読み上げるかFAXに書きます。項目の順番を毎回同じにすると、抜けに気づきやすくなります。厚さと定尺サイズは、ガルバリウム鋼板の平板の規格そのものです。ここが抜けると、品番が合っていても違う板が届きます。
電話で色名だけ、厚さだけを伝えると、次のような間違いが起こります。
- 似た色名の別メーカー品が届き、外壁材と色味が合わない
- 厚さを言い忘れ、問屋がいつもの0.35mmで出してしまう
- 「サブロク」とだけ言い、長尺の3×10が必要だったのに3×6が届く
4×8や3×10は、3×6より在庫が少ない場合があります。色によっては取り寄せになることもあります。枚数を伝える前に、その品番とサイズの在庫と納期を先に聞くと、工程を組み直す手間が減ります。
あわせて、納品の条件も一緒に伝えます。
- 納品場所:現場直送か、資材置き場か
- 搬入時間:近隣への配慮や、職人が受け取れる時間
- 荷降ろし:人手が要るか、こちらで何人出すか
3×10を現場直送にするなら、トラックが停められる場所も伝えておきます。
注文内容を1行で書く例
書き方の例です。
○○社 カラーGL 品番○○ 色○○ 0.35mm 3×10 2枚
前の章の水切り36mを、3×10で頼むときの1行です。複数の材料を頼むときは、1材料1行で並べます。
前回の発注書は控えておきます。同じ現場の追加注文は、前回と同じ書き方で頼むと、問屋側も前回の伝票と照らし合わせやすくなります。品番が前回と同じなら、色と厚さの取り違えも起こりにくくなります。
枚数の根拠として、割付のメモも発注控えに残しておくと役に立ちます。「展開幅150・6本取り・働き3018・12本」と書いておけば、足りないときにすぐ追加枚数を出せます。数字を出した人が現場に出ていても、事務所で確認できます。
納品後の保管と受け入れ確認
届いたら、荷札の品番・厚さ・枚数を発注控えと照らし合わせます。厚さは見た目で区別しにくいので、荷札の表示で確かめてください。違っていたら、使う前に問屋へ連絡します。切ったあとでは返品できない場合が多いからです。
保管は平置きが基本です。雨や結露で板の間に水が入ると、さびや変色の原因になる場合があります。地面から浮かせて置き、上からシートで養生します。屋外に置くなら、シートの中に湿気がこもらないよう気を付けてください。
保護フィルムは、長く貼ったままにすると剥がしにくくなる場合があります。直射日光に当たる場所では特に注意が要ります。剥がす時期の目安は製品ごとに違うので、メーカーの注意事項を確認してください。
枚数が決まったら発注書と見積りへ(SITE BOARD・サイトボードの場合)
規格と枚数が決まったら、次は問屋への発注と、施主・元請への見積りです。電話やFAXのたびに単価表を探していると、ここで時間を取られます。
SITE BOARD(サイトボード)では、サイドバー「マスタ」>「資材費」に、規格ごとの資材と単価を登録できます。単価は、仕入単価(原価)と提出単価(お客様に出す単価)の2つです。登録した資材は、見積り・積算・発注の明細で候補から呼び出せます。
発注は、サイドバー「経理管理」>「発注」で作ります。発注先を選ぶと、その仕入先の資材が候補に出ます。候補は資材名・規格・単価に分かれて並び、選ぶと単位と最新の仕入単価が一緒に入ります。
料金は料金プランのページで確認できます。手元の材料で試したいときは、無料で使い始めるから登録できます。
規格ごとの単価を資材費マスタに持たせる
資材名には、規格まで入れて登録します。同じ資材名は登録できないため、厚さやサイズ違いを分ける目印になります。
- 資材名:カラーGL 0.35 3×6 ○○色
- 規格:0.35 914×1829
- カラー:○○色
- 仕様:材質や塗装の種類など
- 単位:枚

上の画面が登録画面です。規格の欄に、厚さと寸法の両方を入れておくのがコツです。「項目名」には、見積りでふだん使う呼び方(例:ガルバ平板)を書けます。同じ項目名を付けられるのは、規格が違う資材どうしに限られます。規格まで同じ色違いの資材には、同じ項目名は付けられません。厚さを規格に入れておけば、0.35mmと0.4mmの3×6に同じ「ガルバ平板」を付けられます。見積りの明細で「ガルバ平板」と入れると候補に並び、「規格」の欄で見分けて選べます。
厚さ違い・サイズ違いは、一覧の「複製」が早いです。元の資材の内容が写った登録画面が開きます。資材名と規格を書き換えて「登録する」を押してください。元の資材の単価履歴は写りません。

「単位を換えた単価」で「+ 単位を足す」を押し、単位を㎡にします。右の欄に1枚の大きさ(3×6なら1.6717)を入れると、㎡単価が自動で計算されます。継手やロスはここに入れず、見積りの数量側で足してください。
なお、資材費マスタには原価がそのまま表示されます。「資材費」の権限は、原価を見せてよい人に限って配ってください。
発注画面で枚数を入れて発注書を出す
一覧右上の「+ 新規作成」で開きます。発注先(仕入先)、案件、現場名、納品希望日、納品場所を入れます。現場名は、案件を選んでも自動では入りません。
明細の「資材名」の欄を選ぶと、その仕入先の資材が下に一覧で出ます。資材を選び、割付で出した枚数を数量に入れてください。

搬入時間や荷降ろしの人手は「連絡事項」に書くと、発注書の下部に印字されます。作った発注書は、A4縦のPDFで表示・ダウンロード・印刷・メール送信ができます。

案件に紐づけておけば、案件の編集ページの「発注(材料)」に発注金額が集計されます。同じ材料の追加注文は、一覧の「複製」で作れます。発注日は今日になり、納品希望日は空になるので、日付を入れ直してください。
明日の発注からすぐ試せること
- よく使う平板の規格3〜4種類の寸法と1枚の面積を、手帳か見積ソフトの単価表に書き写す(3×6は914×1829mm、1.6717㎡)
- 次の役物の発注で、重ね代を引いた働き長さで本数を出し直す
- 伝える6項目(メーカー・品番・色・厚さ・サイズ・枚数)を、発注控えの書式にしておく
どれも、夕方の拾い出しの中で数分あれば試せます。